目次
首には7つの骨があります。
その骨と骨の間にあるクッションの役割をしているのが椎間板です。
椎間板は、線維輪と髄核という物質から、構成されており、
髄核を線維輪が包み込んでいる形状になります。
で、
椎間板の中に存在している髄核が何かしらの動きや原因で線維輪を突き破って、
外に飛び出たり、少し飛び出したりしていることを椎間板ヘルニアといいます。
背骨の後方には脊髄神経が通っており、
この脊髄神経を飛びだした髄核が圧迫してしまっている状態をヘルニアと言います。
髄核が飛びだしてしまう原因としては、
などがあげられます。
頚椎椎間板ヘルニアは、首や肩の痛み、頭痛の原因がとても多い病状です。
神経は、脳からの命令を手足に伝える役目を担っている運動神経と、
手足や体の各部からの知覚情報(熱い・痛いなどの感覚)
を脳に伝える知覚神経があります。
これらの神経は人体の中心にある、脊髄神経に保護されています。
頸椎椎間板ヘルニアになると、
頸部の椎間板に影響を来してしまうので、
その、肩や手に向かう神経に対しても影響を与えてしまう事が考えられます。
この影響を与えてしまう事で、
頸椎のヘルニアになると、
などの状況を引き起こしてしまう事が考えられます。
なので、
この椎間板の髄核が、線維輪を突き破ってしまっている状態が
頸椎椎間板ヘルニアと言えるのです。
椎間板の圧迫の程度が軽いときの症状は、
首の後ろや肩、腕の痛みやしびれといった症状が起こりやすいです。
これらの症状であれば日常生活は送ることができるでしょう。
以下に二つの痛みのタイプを記載します。
この場合には首の寝違いとよく似た鈍痛・違和感などの後頸部の症状がみられやすいです。
これに引き続き手や肩への激しい放散痛が生じる流れです。
この痛みは激烈なものが多く、ほぼ2-3週間でピークを越え、
あとには鈍い痛みやしびれが残り、
これが数週間から数ヶ月で軽快するという経過が多いです。
両手のしびれがみられたり、
両手を使って行う細かい動作(箸を使う動作・ボタンをかける動作・ページをめくる動作など:巧緻運動)
が徐々に出来にくくなります。
で、さらに両足が足先から段々としびれてきたり、
歩行がなんとなく不自由になるなどの症状がでます。
これは、
数日から数週間の経過で急速に進行する場合が多いです。
この上記の2つのタイプは、症状が強い状態と考えてよいでしょう。
頸椎椎間板ヘルニアとして、診断されると、
多少しびれや痛みを感じているが、
日常生活は送れるし、仕事もなんとかできる。
という方が多いのではないでしょうか。
これも
頸椎椎間板ヘルニアの一つの特徴と言えるでしょう。
X線撮影・脊髄造影・CTscan・MRIなどが代表的です。
ヘルニアの発生部位によって症状が異なります。
C6/7(頚椎の6番7番の間の椎間板)などの場合、
指先に痛みやしびれを感じたりする場合があります。
逆に
C1/2(頸椎の1番と2番の間の椎間板)は、
指先までの症状は、少ないことが考えられます。
なので、症状の部位や場所でおおよその診断と推測はできると言えます。
確定診断においては「MRI」を用いる事が多いです。
で、必要に応じ脊髄造影などもすることはあります。
頚椎椎間板ヘルニアが発生しやすい箇所として、
C5/6(頚椎5番と6番)の椎間板、
C6/7(頚椎6番と7番)の下部頸椎があげられます。
上記の理由としては、
最も、首の中で負担がかかりやすい部位だからです。
この下部頸椎の可動性が制限されており、
日常的に負担が加わってしまっている事が
原因の場合が圧倒的に多いといえるでしょう
症状として、日常生活を送る事が辛い状態の場合以外は
保存療法と呼ばれる治療法を行うことを原則とします。
治療として、あげられる項目は
など、他にもあると思いますが、
挙げられるでしょう。
で、私なりの考えを話していきます。
基本的には、この考え方はどちらが正解かは言えません。
完全に首を動かす事をしてはいけないというのは、
難しい事ですし、できないので、動かせる範囲で動かしてOK
というくらいが丁度良いです。
さらに、
長期的な予後を考えると、首を動かさなくなることで、
首を縦や横に動かす事に対して、可動域制限が生じて、
痛みを引き起こしてしまう可能性もあるので、
首を動かさないように安静にするという考えは、
特に意識する必要はないかなと感じます。
次に
これらに関しては、効果があると言われていたり、ないとも言われているので、
悪化しなければ、使用して良いでしょう。
しかし、ほとんどがプラシボー効果なので、根本を治す事にならないという事だけは
頭にいれておいた方がいいと思います。
これは、私が理学療法士だからというのもあるのですが、
一番、効果があるのと一番初めに取り組むべきだと感じています。
やはり、何よりも、自分自身で痛みを管理していくという考えが大切です。
で、
リハビリといっても、リハビリの中にも、
あなたの首痛を治す為の治療手法は沢山あるし、
治療者との相性によっても左右されます。
これは、料理と一緒のようなもので、
同じカレーライスを作るとしても、
として、
これをどっちが美味しいかと感じるのは、食べた人本人が決める事なので、
その作る人の、人柄や味、技術によって、左右されるものであり、相性があるでしょう。
リハビリも一緒で、
などと考えられます。
なので、
どれを良いと判断するのかは、
治療を受けたあなた次第の部分が大きいので、
試してみるのが一番であり、間違いない事実かなと思います。
ですので、
まずは、その治療を数カ月試してみる覚悟で実施するのが、良いでしょう。
これらは、対処療法の要素が大きいで、沢山使用したり、
依存したりすることは避けた方がいいかなと思います。
確かに、投薬や注射で、痛みは軽くなったり、消えたりしますが、
一時的な部分が大きいのと、
繰り返し、投薬や注射をするといった、流れになりやすいです。
なので、
繰り返し使ってしまい、依存してしまうケースが多いでしょう。
首用の装具というと、頸椎カラーが代表的ですが、
頸椎カラーの有用性はほぼないと言われているのと、
実際にもそれほど、
効果はないことが明らかに言われています。
なので、頸椎カラーは実際には使用しなくてよいでしょう。
しかし、現状では、
頸椎カラーをすお医者さんに処方された事で痛みが落ち着くなど、
プラシボー効果はあるので、
使用しても良い部分は多少あると感じます。
(しかし、長期的な使用は避けるべきです。)
これらは、それぞれ、個性と有効性があると思うので、
実際に試してみるのが、いいでしょう。
しかし、
色々と試すのではなく、
一つの方法を数カ月試してみて、
効果を検証するという流れが非常に大切です。
この部分は、頭に必ずいれておくべき考え方なのは間違いないと
感じています。
保存的療法を行っても症状が進行し、
日常生活に不便を感じるくらいになってきた場合には手術も
考慮してもよいと思います。
判断基準としては、
といった、上記二点がポイントと考えていいと思います。
それ以外の場合は、
まず、
保存療法をチャレンジしてみるのがよいと思います。
保存療法で軽減するか、楽になるかを試してみて、
それでも効果を感じなかったり、納得できなかったりした時に
最後の最後の最後の手段として、『手術』という選択
を考慮しましょう。
なので、
手術を選択するのは、本当に最後の最後の最後と考えて、
医者に手術を勧められたとしても、
まずは、保存療法で、軽減できるかどうかを確かめていくのが良いでしょう。
少しでもあなたの参考になれば嬉しいです。
以下にメールアドレスを入力しお申し込みください
コメントフォーム